2003年05月17日
トーノZEROアニメ感想機動戦士ガンダムSEED total 2336 count

宇宙戦艦ヤマトの最も良質な部分を見つめ直して、それを踏み越えていこうというのか!?

Written By: トーノZERO連絡先

 今回のSEED。

 アークエンジェルの歓迎されざる帰還。綺麗事を口にしながら裏で何を考えているのか解らないザフトの仮面の指揮官。まだ混乱から脱していないキラ。それらの話はそれはそれとして。

 今回の見所は、捕虜を殺そうとしたミリアリアが、捕虜を殺そうとするフレイを見て必死に止めようとするという、ある種の矛盾したシーンです。

 これはあからさまに、宇宙戦艦ヤマトの、あまり取り上げられることはないものの、最も良質な部分を思い起こさせます。劇場版の再編集に入ることもないイスカンダルへの旅の途中のエピソード。ガミラスの戦闘機パイロットを捕虜にするという珍しい出来事が起こるのですが、家族をガミラスに殺された古代進は、医務室に入り込んで、捕虜を殺そうとします。しかし、いざ捕虜が自殺しようとすると、命を粗末にするな、と自殺を妨げるのです。この相矛盾したシーンは、明らかに、どんな派手な戦闘シーンよりも本質的にヤマトという作品に存在価値を与えたものだと思います。

 そして、あえてガンダムSEEDで、こういうシーンを思い起こさせるようなドラマを織り込んできたと言うことは、いったい何を意味するのでしょうか。もしかしたら、ファーストガンダムを突き抜けて別の境地を目指すだけでなく、更にヤマトすら突き抜けて行こうということでしょうか。ガンダムを突き抜けるということと、ヤマトを突き抜けるということは、意味が違います。ガンダムはヤマトのアンチテーゼ的な意味合いのある作品ですが、ヤマトはアニメブームの発祥となった作品であり、これを突き抜けると、現在のオタク的価値観よりも手前の世界に足を踏み入れることになります。

 あえて、それをやろうというののなら、それはとても価値があると思います。実際、ガンダムSEEDのポジションは、オタク世界という範囲を逸脱しているところがあって、オタクとは違うファン層を持っているように見えます。それを有自覚的にふまえた上で、何かをやろうというのなら、それはぜひ見せてください、と反射的に言いたくなります。

 というわけで、と~のはガンダムSEEDを応援しています。


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